忍者ブログ
無限のファンタジアで生きるツバキ・ヒオリ(a78458)の呟きや日記色々
[47]  [46]  [45]  [44]  [43]  [42]  [41]  [40]  [39]  [38]  [37
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

纏めた荷物は簡素だった。

大きな風呂敷に小さく、くるりと翻すと背中へとあてがう。

 

「よし、準備完了です…!セスも準備いいですか?」

 

もちろん、と言葉が返ってくるように彼女は少女の右肩に乗り、一声囁く。

向かうのは故郷の楓華列島、エミシ州アオバの国。

そこまで向かうにはかなりの旅路になる。

しかし荷物は少ない。なぜなら…

『実家へ帰る』

ただ、これだけなのだ。許しを請うのでは無い。

人と出会い、触れ、言葉を交わし…冒険者となってから、幾重の生と死を見てきた。

成長なのか?と自問すれば違うのかもしれない。

大切な絆を持つ人が生きていて欲しいと強く願い、愛しい人の傍に居る幸せが

これほど心を震わせた思いならば、

自信を持って、お面が無くてもボクは生きていけると伝えたいのだ。

 

そんな思いを他所に、いつの間にか足はドラゴンズゲートの精霊の社へと進み

蒼の迷ひ路へと辿りつく。

水に纏われるような感覚に懐かしさを憶えつつ、足が少しづつ足早になるのが分かる。

 

あと少し。

 

ボクは置いてきた自分を取り戻しに行こう。

眩しい光を見上げて、地上へ向かう。

まずはマウサツの国へ地を踏んだ。

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
secret (管理人だけにコメントする。)
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
02 2025/03 04
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
プロフィール
HN:
背後
性別:
非公開
職業:
内緒
趣味:
内緒
カウンター
リンク

Copyright © 鬼灯の灯 All Rights Reserved.
Material & Template by Inori
忍者ブログ [PR]