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白い靄がたちこめる場所に立っていた。
朱色をまとい三つ編みを施した髪の、少女ー…。
少女はふと心に…現実じゃない場所だと悟った。そう思った瞬間、
景色が鮮明に過去の場所へと彼女を引き込んだ。
離れてからそんなに時間がたっていないはずなのに、懐かしくも
感じる故郷。実家の景色。
まだ日も昇りきらない夜明けの門前
少女と同じ、朱色をまとった髪を腰までまっすぐ伸ばした、おっとりした雰囲気の中に
芯の強さが垣間見える女性が声をかける。
「何度も確認するようだけど…本当に、行くのね？」
少女が応える。
「…ボクは、一族の恥と罵られたままここにいることが出来ませんっ…」
少女は苦い思いを胸の奥深くにしまっていたいはずなのに、
それでも克服しようと立ち上がった姿とは裏腹に、
しかし顔を紅潮させてうつむき、言葉が消えながらも必死に紡いだ。
「…その心意気、確かに受け取ったわ。でも、今の状態で
話しているようじゃ克服も何もあったものじゃないわね」
半ば呆れれながらも笑って小さな体を、ふと抱き寄せ
無理をしては駄目よ…、と心の揺れる思いを少女へ囁いた。
そうしてゆっくりと離れると、袖元から一つのお面を出し、少女の顔へそっと撫ぜ…
「これをつけて、人前に慣れて帰ってきなさい………椿姫」
狐と呼ばれる生き物を模したお面の下から、凛とした瞳を覗かせて
紐をしっかりと固く、固く結んだ。約束と共に。
その景色は名前を呼ばれたと同時に、鬱蒼とした彼女の意識を現実へと戻した。
天井を映した視界に、鮮やかな黄色が横切った。
つぶらな赤い瞳がこちらを覗きこむと、お面をこつこつとくちばしでつついた。
少女は布団から上半身を持ち上げると、ゆっくりと夢の跡を辿る。
縁側へ続く障子へ手を伸ばし、宵闇の中の光を追う。
お面が、ぱさり、と音を立てて落ちる。
「夢…？ここに来る前の…？」
続く言葉は胸の中に響き、再び眠気へと誘われ、もぞもぞと布団へ戻る。
彼女の指先には小さな赤い小箱が片時も離れず触れていた。
意識は、ゆっくりと遠のいた。
そういえば前に家族の事について書こう！って言ってから
大分経ってしまいました…。
よし、では気合を入れなおして…！
稜玄（リョウゲン）父様、現在の灯織家の筆頭纏め役で、
厳しくて普段は無口な49歳。
絶対冗談が通じないタイプ、と思っております。
（冗談言ってもきっとスルーしますしね…）
胡蝶（コチョウ）母様、学問を指導する教育官のお仕事しております。
やんわりおっとり、でもしっかりテキパキしている47歳。
ボクの理想の女性は？と聞かれたら母様のような方と答えるのです…。
柘榴（ツキ）兄様、先遣隊の隊長武士を勤めている
一番上の兄様で29歳。明るくてほがらかでひょうきん（？）な性格ですっ
棗（ナツメ）兄様、灯織家の訓練隊、副首領を勤めている
2番目の兄様で25歳。一言イメージで言うと堅物な兄様。
（マジメな部分とそうじゃない部分の落差が
激しいとボクは思っているけど言えない…）
桔梗（キキョウ）姉様、母様と同じ教育官で、茶華道を主に
勉強と指導をしております。武道も華麗にこなす姉様、21歳。
凛としていて強いのです…！もっと力をつけて
今一番超えたいライバルでもあります…！
…こんな感じでしょうか？津々浦々と書き記しましたが
こんなの…本人には見せられませんっ！
…隠しておかなきゃ…。（こそこそ）
セスは紙端、かじって見える場所に捨てないでね？バレちゃうから。
みなさま、こんばんわですわ。
今日は一日お留守番だったセスでございますっ…（むすーっとしながら）
わたくしと同じセキセイインコとお話しする「ちゃんす」でしたのにっ…！
ですがツバキ曰く、サイズが倍…？
いえ、5倍も10倍も大きなインコだそうで。
踏み潰されちゃうから、ということで置いてきぼりをくらいましたわ。
まぁ…ツバキが幸せそうに（浮遊感たっぷりで）帰ってきたのを見ると
成功、ということだったのですわね。良かったですわｖ
さて、どんな色のインコだったとか話を聞きいてきましょうっと。
皆様、お久しぶりでございます。
ツバキの傍らで、目下ツッコミ修行中のセスと申します。
さて、今日はツバキが参加した初めての依頼でもあります
「ふわもこなうさぎの保護と変異ウサギの退治」でありますが、
まずは、成功を喜びましょうかⅴ
…ツバキ、頑張ったわね。（耳をかじかじ）←最上級の褒め行動
…でも、注意なさい。子供達のお話を聞きだすのが
下手をすれば出来なかったみたいじゃないですか…（ふぅ）
考えが足らず、でございますわね。
反省をしっかりして、次に繋げていけば大丈夫ですわね。
まだまだ未熟で、危なっかしいですが、
わたくしはゆるりと見守らなければなりませんねぇ…。
今日はボクの17歳の誕生日。
皆様から素敵な誕生日プレゼントを頂いて、
すごく…、すごく幸せな一日となりました！
ボクは…こんなにも幸せでいいのでしょうか…？
幸せな気持ちに囲まれて、
素敵な家族とも呼べる存在が、傍に、いる…。
本当に、ありがたいことですっ…！
…あぅ。視界がぼやけてる…（ごしごし）
素敵な皆様の思いに応えれるように
もっと…、もっと頑張りますっ…！